【渡航報告NO.2】HIV陽性者が暮らす世帯へ建設中のトイレの今をお伝えします。

こんにちは!コンフロントワールド副代表の溝口です。

6月中旬にウガンダ共和国に渡航し、17日から21日にかけてブタンバラ県を訪問しました。ここは、現地パートナーNGO「JEDOVC」(以下、「JEDOVC」と記載)へ資金を提供し、彼らの監督のもと貯水タンクやトイレの建設を実施している地域です。

このブログでは、前回の「【渡航報告】貯水タンクと浄水フィルターの現在を報告します。」に続いて、HIV陽性者の方たちが暮らす世帯へ建設中のトイレの視察の報告をいたします。

ブタンバラ県のKabasandaの町。

トイレ建設に至るまで

JEDOVCから、活動地域のブタンバラ県で不足しているトイレを建設したいという要望を受けたことがきっかけです。

ブタンバラ県では、2万5千世帯のうち25%の住民の方々がトイレを使用できる状況で、そのうち衛生的とされるトイレを使用できるのは18%のみとなっています。今回の渡航で訪問した一世帯の住民は、トイレがなかった頃、家の庭に穴を掘って用を足していたそうです。

衛生的でないトイレの一例。木の板でできた足場は寄生虫の温床となっていて、また腐敗により足場が崩れ、住民が穴に落ちる事故も発生しています。また、植物で作られる壁はプライバシーを守る役割を十分に果たしていません。

野外での排泄は、生活用水の汚染やハエを介して下痢や赤痢などを引き起こす原因となり、人々へ大きな悪影響を与えています。

清潔で安全なトイレをあることで、下痢症などの病気に感染する人々を減らしたいという思いで、特別に脆弱とされるHIV陽性者が暮らす、安全なトイレを使用できていない10世帯を対象に、トイレを建設する運びとなりました。

建設の概要

このトイレ建設プロジェクトの概要は、以下のようになっています。

実施時期:2019年4月~2019年9月

実施場所:ブタンバラ県

実施対象:HIV陽性者が暮らす10世帯

内容:JEDOVCが予め選定したHIV陽性者の暮らす10世帯に、2つのスタンス(部屋)付のトイレを建設すること。

建築予算:45万円(コンフロントからの提供)

備考:各世帯メンバーが建設に参加、トイレの管理清掃訓練を受けた後にユーザー管理委員会を設置、簡単な修理のために各世帯が毎月1000UGX(約30円)を保管しておく。

どんなトイレを作ったの?

今回の渡航では、建設対象10世帯のうちの4つを訪問し、JEDOVCスタッフのディクソンさんと世帯の住民からトイレ建設と使用の様子について説明してもらいました。トイレは全て屋外に建設中で、二つのスタンス(部屋)からなっています。

今回訪問した世帯のうちのひとつ。右にある、2つのオレンジ色の扉が付いているのが、今回コンフロントが建設しているトイレで、屋外に位置しています。

左が現在建設中のトイレ。右にあるのが、この世帯が以前使用していたトイレで、排泄物が溜まりきってしまい、現在は使用されていないとのこと。

排泄物の臭いを外に逃がすため、トイレ内部にはパイプが通っています。これは排泄物の溜まる穴からトイレの外に突き抜けていています。

トイレ内部。パイプがトイレの下から外に突き抜けています。使用が開始されていないため、トイレの穴は塞がれています。

今回の建設でトイレに備え付けられたドアは鉄製のもので、木製のものと比べ丈夫になっています。周辺の多くの世帯では木製のドアが使用されているため、私たちの支援により鉄製のドアを得てしまうリスク(盗難や妬み)がありましたが、雨風に強い鉄製ドアの利点を考慮した結果、鉄製のものが選ばれました。(JEDOVCスタッフのディクソンさんは、ドア盗難のリスクは極めて低いと考えていると話していました。)

鉄製のドア。内側からロックをかけることができます。

 

住民の建設参加について

途上国支援の現場では、支援によって建てられた井戸やトイレの使用が長続きしないケースが多く見られます。例えば、「このトイレは私たちのものだ」という意識が低ければ定期的な清掃が行われなくなり、トイレが汚れ、使用をやめてしまうかもしれません。

その対策として、今回のトイレ建設には世帯の住民やその親族が参加したと、JEDOVCと世帯の住民からお話いただきました。彼らはトイレ建設の技術者に建設の方法を教わりながら、建設に必要な水やレンガを運び、水と砂とセメントを混ぜ合わせモルタル(建築材料のひとつ)を作ったとのことです。

レンガの上に塗られているのはモルタルという建築材料。世帯の住民やその親族が、水と砂とセメントを混ぜ合わせて作ったとのこと。

建設に参加できない住民は建設参加者へ料理を振る舞ったという話も聞きました。お金を出すことができずとも、建設にさまざまな方法で参加することで、「このトイレは私たちのものだ」という意識が醸成されることが期待されています。

ある世帯のお話

左の二人が世帯の住民、右はJEDOVCのディクソンさん

今回の渡航で訪れた世帯の一つの写真です。ここでは8名の子供が暮らしていて、そのうちの2名はHIV陽性者です。

私がこの世帯を訪問したときはトイレ建設が完了していなかったのですが、住民の方々はそれを待たずにトイレの利用を開始していました。トイレ建設以前、大人は家の庭に穴を掘り用を足し、子供たちは家の真横でしていたとのことです。(子供の排泄物は桑で掃いていたそうです。)写真の真ん中に座っているおじいさんは足を骨折し歩くのに苦労をしていて、家のすぐそばに新しいトイレが建設されたことに本当に感謝していると伝えられました。

この世帯に建てられたトイレ。臭いを外に逃がすパイプの取り付け作業がまだ始まっていませんが、すでに住民の方たちに使用されています。

トイレ内の掃除は毎日、ほうきと固形石鹸と水で行っていているそうです。彼らはこれからは庭や家の横ではなく、清潔で安全なトイレで用を足すことができます。

9月にスタッフが渡航し、完成されたトイレについて報告いたします。

建設中のトイレの前で、今回訪問した世帯の住民の方々と

今回の視察では完成したトイレを見ることができませんでしたが、世帯によってはすでに利用が開始されていて、住民の方たちの役に立っていることを直接知ることができました。

一つ一つの世帯がJEDOVCのオフィスから離れています。対象者選びからトイレの建設材料決め、建設の監督までを担っているJEDOVCのスタッフたちの力無しでは、このトイレ建設事業は開始できなかったでしょう。今回の渡航で、誤解を恐れずに言えば、「現地の人に任せる」という気持ちが重要なのだと実感しました。

9月にスタッフがウガンダ渡航予定ですので、そのときにトイレ完成を報告できる予定です!(すごく楽しみ!!)

このHIV陽性者が暮らす10世帯へのトイレ建設の費用は、支援者様から頂いた寄付によって賄われています。皆さまの日頃からのご支援・ご応援によって、世帯の住民の方々が衛生的な環境で生活できるようになり、病気に感染するリスクが低下します。本当に、なんとお礼を申し上げればよいかわかりません。これからもコンフロントは皆様の期待に答えるような活動を実施していきます。

 

併せて、先月の貯水タンク&浄水フィルター視察報告「【渡航報告】貯水タンクと浄水フィルターの現在を報告します。」もぜひご覧になってください!

コンフロントと共にウガンダの人々の衛生環境の改善に取り組みたいという方へ

現在、

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