【実現したい未来】

私たちには「教育を通して子どもたちの選択肢を広げ、子どもたちが自分で未来を決められる社会をつくりたい」という想いがあります。その社会の実現のために、まずは「最低限の質が確保された教育」が必要であると考え、現地パートナーのプロジェクト氏と協力して私立小学校を建設し、小学校の教育をスタートさせたいと考えています。

【タンザニアについて】

タンザニア連合共和国はアフリカ大陸の東部に位置している共和制国家であり、「ケニア」「ウガンダ」「ルワンダ」など8か国と国境を接しています。1996年に立法府の議事堂がドドマに移転され、法律上の首都になりましたが、実際の中心都市は旧首都のダルエスサラームとなっています。

国土945,087km²(日本の約2.5倍)
人口63,852,892人
首都ドドマ
通貨タンザニア・シリング
言語スワヒリ語(国語)/英語(公用語)
気候ステップ気候、温暖気候

出典:Wikipedia

【活動地域について】

私たちはタンザニア連合共和国の南東部にあるムトワラ州・マサシ県にて活動を行っています。ムトワラ州の人口は1,128,523人であり、州都はモザンビークとの国境に近い海辺のムトワラです。

出典:Wikipedia

また、建設中の学校の周辺はこのようになっています。

【タンザニアの教育制度】

タンザニアの学校教育システムは日本とタンザニアで大きく異なります。

例えば、タンザニアは小学校が7年生のため、タンザニアのほうが1年分学校教育システムが長いです。また、中学校は4年制、高校は2年制と、合計6年なのは同じですが、割合が異なります。以下がタンザニアの教育システムの詳細です。

  • Primary School Standard 1~7:小学校に相当
  • Secondary School Form 1~4 / Ordinary Level:中学校に相当 
  • Secondary School Form 5~6 / Advanced Level:高校に相当

タンザニアでは、進級のための国家試験があり、試験に落ちてしまったら進級ができないため、とてもとても重要な試験となっています。Standard4、Standard7、Form2、Form4、Form6にて国家試験があり、落ちてしまった場合は、基本的には留年をするか進級せずに学校を終えるかどちらかとなっています。

また、タンザニアの小学校ではスワヒリ語を使って授業が行われますが、中学校からは英語で授業が行われるため、小学校から中学校に進級できたとしても、これが1つの障壁となっています。

タンザニアの高校では、学習する教科を自分で3つ選択し、勉強していきます。以下が例となっています。

  • HGL:History, Geography, English Language
  • HGK:History, Geography, Kiswahili
  • HKL:History,  Kiswahili, English Language
  • PCB:Physics, Chemistry, Biology
  • PCM:Physics, Chemistry, Mathematics

このように、タンザニアの学校教育システムは日本とタンザニアで大きく異なり、国家試験や中学校からの英語での授業が、タンザニアの子ども達にとっての障壁となっています。

【タンザニアの教育の課題~公共教育の質の低さ~】

タンザニアでは私立学校の数が少なく、ほとんどの子供たちが政府の管理下にある公立学校に通っています。公立学校では教育の質が低いことが大きな問題となっていて、例えば

  • 生徒数に対して教員、机、椅子、教室、教科書等が不足している
  • 教師が時間になっても教室にこない
  • 教師が十分に教科を理解していない
  • 教師が教室に来ても教科書を黒板に丸写しだけしかしない
  • モチベーションのある教師が少ない
  • 家族の教育の重要性に対する理解が少ない

といった問題が挙げられます。

その結果、公立学校の生徒の学力レベルは極めて低く、例えば、中学校レベル終了時の国家試験合格率はたったの3%程度に留まっています(2016年データ)。つまり、ほとんどの生徒が高校レベルの教育を受ける前に落第してしまうということです。

中学校レベル以降の教科での使用言語が英語となっていることも、生徒にとっての大きな壁となっています。

タンザニアの国語はスワヒリ語であること、そして公立小学校の英語教育の質が低いことから、多くの生徒が中学校の授業内容を理解できていない現状があります。生徒は試験のためにひたすら英文の丸暗記することに追われ、英語学習が進まず、また、授業内容を理解できないという悪循環に陥ってしまっています。

この状況を改善するために、私たちは、優秀な教師を集めやすく、質の良い教育を追求しやすい私立学校が必要であると考えています。

【パートナーについて】

私たちは、現地パートナーであるプロジェクト氏とともに、学校建設を行っています。

団体のメンバーが2018年1月~2020年1月の期間にタンザニアの公立中等学校にて教師ボランティアをしておりました。その際に同僚教師として出会ったのがプロジェクト氏です。

彼は公立学校の教師であるだけではなく、自らの私立学校を設立するための準備を進めていました。彼は既に銀行からの借金を土地購入や教室建設に充てていて、5年後に私立学校としての公式登録を済ませることを目標に据えておりました。

彼は「自分のやり方でなら優秀な生徒を育てることができる」という信念のもと、自ら学校設立のために活動しています。タンザニアでは大学を卒業しても仕事に就けない人が少なくないため、「将来的には経済的または社会的に自立した人を育てたい」、さらには、「生徒の雇われるのではなく自力で生きていける力を育てたい」と話しています。

【活動内容】

コンフロントワールドでは、「私立学校の建設=質の高い教育機会の担保」と設定し、2020年から学校建設支援を実施しています。

私立学校として認定してもらうためには、「教室 6 棟」「図書館」「生徒用トイレ 8 個」「先生用トイレ 2 個」が必要です。

2024 年までに私立小学校登録を完了させることを目標に、建設支援を行っています。

私立学校建設・認定後は、「国家試験合格率向上」や「生徒の選択肢を広げる」ために、学校運営の支援を行っていきたいと考えています。

【活動実績】

小学校認定のために、「教室6棟」「図書館」「生徒用トイレ2個」「先生用トイレ2個」が必要なのですが、これまでに、「教室6棟」「図書館」「先生用トイレ2個」の建設が完了しております。

必要な建築物1棟目2棟目3棟目4棟目5棟目6棟目図書館トイレ
開始2020.1以前2020.12021.122022.72022.72023.62023.6
終了2020.1以前2020.122022.52022.122022.122023.112023.11
完了or未完了完了完了完了完了完了完了完了2個は建設済
資金元プロジェクト氏CWCWCWプロジェクト氏CWCW
助成金ひろしま・祈りの石国際教育交流財団maaaruひろしま・祈りの石国際教育交流財団

【助成金実績】

2022年 ひろしま・祈りの石国際教育交流財団助成(ひろしま・祈りの石国際教育交流財団様)
2022年 maaaru助成金(日本寄付財団様)
2021年 ひろしま・祈りの石国際教育交流財団助成金(ひろしま・祈りの石国際教育交流財団様)

【今後の活動について】

私立小学校建設・認定後は以下のことを検討しています。

  • 私立小学校建設・認定後は以下のことを検討しています。
  • 教材、物資支援
  • スクールバス支援
  • 学校の運営についてのアドバイス(海外のうまく行っている私立小学校の事例を伝える等)
  • 私立小学校内の国家試験の合格率のKPI設定
  • 女子生徒への性教育の実施

【マンスリーパートナー】

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