こんにちは!コンフロントワールド副代表の溝口です。
6月中旬にウガンダ共和国に渡航し、17日から21日にかけてブタンバラ県を訪問しました。ここは現地パートナーNGO「JEDOVC」(以下、「JEDOVC」と記載)へ資金を提供し、彼らの監督のもと貯水タンクやトイレの建設を実施している地域です。
今回、JEDOVCのディクソンさんと共に、コンフロントが昨年建設した貯水タンクと浄水フィルターの視察を行いましたので、その報告をいたします。
どんな場所に作ったの?
こちらが、昨年貯水タンクと浄水フィルターを建設したBuyenga小学校です。350名の児童がここで勉強しています。急な坂の上にある学校で、私が訪れたとき、生徒たちは校内清掃(草刈り)をしていました。学校長のンサンジ先生とJEDOVCのディクソンさんに、現在貯水タンクと浄水フィルターがどのように使われているかを説明していただきました。
建設前はどんな感じだった?(学校長のンサンジ先生からのお話)
貯水タンクが建設される前は、森にある井戸まで、児童たちが往復1.5〜2時間をかけて水を汲みに行っていました。それにより児童の学習時間が削られ、また水不足により食事前やトイレ後の手洗いができないという問題が生じていました。
加えて、森に水を汲みに行くその道中で子供が襲われたり誘拐される恐れもあったとのことです。そのため、水汲みには教員の付き添いが必要でした。
現在はその心配は無くなり、児童たちは気軽に貯水タンクに貯まった雨水を使うことができるようになりました。
どんな貯水タンクを作ったの?
建設したものは12,000ℓの大型タンクです。未だに雨水で満杯になったことはないとのこと。セメントで作られていて、これはプラスチック製のものより安価であるだけでなく、盗難されにくいという利点もあります。
写真のように、雨天時に屋根から雨水がタンクに入り込むようになっています。一回しっかりと雨が降ると、1週間~2週間分が貯まるとのこと。
タンク内部は約40分で掃除可能で、水を抜いてからタンク上部を開けて行います。
貯水タンク建設後
タンク建設により、生徒が森に水を汲みに行くことは無くなりました。これにより、生徒の安全と学習時間が確保されるようになりました。
また、以前は水不足の際に水を学校で購入していたため、現在はその分の予算節約もできているとのことです。
タンクに溜まった雨水は、以下のように使われています。
〇飲み水(浄化フィルター使用後)
〇ご飯前とトイレ後の手洗い
〇教室やトイレの掃除
貯まった雨水を飲み水として使用する際には、同じく昨年にコンフロントが設置した、こちらの浄水フィルターを使います。
浄化フィルターに注がれた水は、内部に敷かれているプレートを通った後、小さい砂の層から大きな砂利の層にかけて下に移動し、5分から10分後にチューブから流れ出てきます。コンフロントは昨年2台の浄水フィルターを設置したのですが、そのうち一台については、JEDOVCにより現在中身の砂の入れ替えが行われている最中でした。
1年経っても使われています!
今回の視察で、昨年建設した貯水タンクと浄水フィルターが、一年経った今でもしっかりと使われていることが分かりました!
途上国支援の現場では、援助によって設置されたものの使用が長続きしないケースが多く見られます。例えば、私たちとJEDOVCの活動地であるブタンバラ県では、以前別の援助で設置された貯水タンク7個が全て盗難被害にあってしまったとのことです。
今回はJEDOVCのアドバイスと監督の元、盗まれにくく安価なセメントタンクを建設することができ、また浄水フィルターのメンテナンスも彼らが実施してくれています。そのようにして長くユーザーに利用していただくために力を尽くしてくれているJEDOVCに、「ありがとう。」と今回直接伝えることができたことが、私にとって本当に嬉しかったです。
また、この貯水タンクと浄水フィルター建設の費用は、支援者様から頂いた寄付によって賄われています。皆さまの日頃からのご支援・応援によって、Buyenga小学校の児童たちが水に困ることなく学習生活を送っています。誠にありがとうございます。
次回のスタッフブログでは、HIV陽性者が暮らす10世帯に向け建設中のトイレの現在を報告いたします!こちらもぜひご覧になってください!
コンフロントと共にウガンダの人々の衛生環境の改善に取り組みたいという方へ
現在、
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という三つの選択肢をご用意しております。ご関心のある方は、ぜひリンク先のページをご覧下さい!
参考ー過去レポート