こんにちは。コンフロントワールドの山口です。
今回は、私たちの支援地ブタンバラ県の水事情についてお伝えします。
ウガンダの農村部では、水インフラの整備が不十分な事により様々な問題を抱えています。
私たちが行っている活動の背景にある事象を、現地パートナーNGOのJEDOVCから共有いただきました。新型コロナウイルス感染症や、人々が使っている水源について具体的にお伝えします。
COVID-19期間中の学校事情について
ウガンダでは、新型コロナウイルス感染症拡大防止策として、様々な方策が取られました。
ロックダウン期間中の行動制限は日本よりも厳しく、中でも学校施設が2020年3月から2022年1月までの約2年間にわたり閉鎖されていたことは、教育に大きな影響を及ぼしています。
今年の1月にやっと学校の授業が再開されました。
元々ウガンダでは、男子は家庭の仕事、女子は妊娠や結婚による事情で学校に通わない事が珍しく無かったようですが、コロナ期間中に女子の妊娠率が増加したことや、経済的に圧迫を受けた家庭のために働く生徒が増えたことにより、学校再開後に戻ってきた生徒数は以前の約3分の1程度とのことです。
生徒が学校に通わない原因の一つに、学校の水設備不足があげられます。
貯水タンク等水施設があることは、生徒の水汲みのための時間を減らし、勉強時間の確保につながることから、生徒の就学率に大きなメリットがあります。特に、女子生徒にとっては清潔なトイレ環境の存在が学校に通う事のアドバンテージになっているようです。
ブタンバラ県の給水設備の状況について
ウガンダでは、私たちが支援している貯水タンクの他に、手押しポンプがついた井戸が水源として用いられています。水を確保する為の貴重な設備です。
そこで問題となっている事は、水源の維持管理です。故障したポンプもたくさん存在するのですが、水利用委員会等の維持管理を行う組織がうまく機能していない場合が多く、修理費用が徴収できずに修理困難な実状があります。
設備の維持管理を行う組織は水源を守る上で重要な事ですが、組織を作り役割を維持していくことは簡単ではないようです。
現在コンフロントワールドでは、現地へ手洗い装置を設置したり、小学校に貯水タンクの建設を行ってきました。
特に学校や各家庭の子どもたちへ手洗いを届けるだけでなく、現地パートナーは地域の人々を巻き込んで、学校のタンク掃除の指導や手洗い装置のメンテナンスの指導を実施しています。
現地の環境改善や子どもたちの未来に少しでも寄与できるよう、今後も地道に活動を進めてまいります。
読んでいただき、ありがとうございました。